【実施報告】第71回ペイシェントボイスカフェ

実施概要

イベント名第71回 ペイシェントボイスカフェ
開催情報2021年9月5日(日)19:00-21:00
本イベントは終了しました。
開催場所ZOOMによるオンライン開催
スピーカー高橋美佐子さん
内容子どもがいない人生 〜不妊治療を経て思うこと〜
参加費オンライン参加2,000円 学生オンライン参加1,000円
アーカイブ動画オンラインサロンで公開予定

実施レポート

【日程】

2021.09.05

【ゲスト】

高橋 美佐子さん

【イベント紹介】

結婚はしているけれど子どもがいない人生について、ご自身の更年期障害も絡み複雑化するテーマになっている。睾丸腫瘍を発症した直後の男性と結婚した。その背景には、闘病のためには結婚していた方が良いという考えがあった。抗がん剤治療の際、無精子症については結婚と同時に知らされていたため、凍結精子をした。このとき、子どもが持てるかどうかよりも彼が治るかどうかの方が自身の関心、優先度が高かったとのこと。

不妊治療は、凍結精子を用いて行い、顕微授精を2回挑戦するも半年後に中断となった。52歳段階で、中絶が続いている感覚があり、その後治療はしていない、と。現在は閉経していると思われ、子どもがいない人生が確定、更年期障害で通院中である。

放置しても死ぬことはないものの、生活の質が著しく低下する疾患と定義されているのがQOL疾患という。不妊症もその一つかもしれないと考えている。夫が不妊症かもしれないし、自分が病気なのか?という感覚になるが、治療対象は女性の体であり人によっては求めなければ病気ではないと考える。

薬剤師との関わり、という点では特に印象には残っていない。薬剤師に“何かを相談しよう”という発想はなかった。 閉経が近づき更年期障害が出てきて以来、子どもを産めなかった後悔に襲われた。それは、ホルモンバランスや父の他界などライフステージにおける変化の中で、自身の幸せの中に出産が刷り込まれていたと考える。DINKSという子どものいないカップルこそ、おしゃれでかっこいいとされていた青春時代を過ごした。子どもを産めないことや、産みたくない気持ちで苦しんでいる人もいる。いろんな考え方や多様性の共有が大切だと考えている。薬剤師は女性薬剤師の割合が多いのも事実、不妊にもどの程度子どもを望んでいるかは個人差があるため中高年女性への支援を考えることを薬剤師に期待したいこととしている。

(文責:滝本大輔)

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